絵を見て空想する力は、
四、五歳から伸び始め十歳、十二歳まで伸び続けます。
だから、その時期は、聞いて想像することが子どもたちにとっては
とても楽しいのです。
ぜひ、十二歳までは、耳で聞くお話を楽しむ時間をつくってあげていただきたいと思います。
自分で読んではいけないのではありません。
車輪の両輪のように、絵本を耳で聞く楽しみと、
自分で読んで楽しむこととを並行して経験させるのです。
そうすると、夏の朝顔やひまわりのように、
想像力という花が、きれいに、そして立派に咲いてくれるのです。
<独り言>
娘に読み聞かせをする時、
今は中学生となった息子は(今でこそ全然近寄らなくなってしまったけれど)
小学生の間は、よくとなりに座って、聞いていました。
読書が好きで、学校の図書室の本を借りに借りまくる息子は、
もちろん自分で読むことはできたのだけれど、
たまに親が読み聞かせをしているのを聞きたかったのでしょう。
絵本の内容は、幼い妹に合わせてあるので
「ねないこだれだ」だったり、
「のろまなローラー」だったりしたのですが・・・
それでも、じっと絵本を眺めて一緒に聞いていました。
ちょっと反抗期にさしかかって生意気な口をきくようになっても
子どもにとって安心する安らぎの時間だったのかな…と今では思います。
[P142 11行目まで] by AO