昔話とは、生きる希望と知恵の伝承です。
文字で書かれたものではなく、人から人への口伝えの文学です。
大人になることさえ難しかった時代、そして生きていくことが厳しかったその昔に、名もない民が、生きる希望と知恵として伝えたのです。
昔話は世界中にあります。
世界中どこでも、誰もがみな、生きる希望と知恵を子孫に託すときに、言葉による「物語」を伝えていくという方法が選ばれてきたのです。
物語は子どもたちの小さな心に希望を与え、それによって人は生きる力を得ていたのです。
<独り言>
現代に昔話はもう必要ないのでしょうか?
このページの最後にはこんな言葉が書かれています。
物質的には豊かになっている現代の子どもこそ、生きる希望と知恵を与えてくれる昔話が必要なのではないかと強く感じました。
私自身、母が読んでくれた絵本の中で、どことなく内容を覚えているのは昔話ばかりだということに、このページを読んで気が付きました。
小さな心に、生きる希望と知恵がしっかり刻まれていたのですね。
[P132 1行目まで] by K.I