世の中はいろいろな面で便利になり、
「手間がかかる」ことは敬遠されるようになりました。
でも、子育ては「手塩にかける」ことに変わりありません。
たくさんの愛情を注ぎ、手間をかけることが必要なのです。
お世話して、そして遊んであげること。
大人の愛情は「おもちゃ」「絵本」という形に変えて、
子どもたちと大人との間に現れます。
<独り言>
息子と娘は、6歳の年齢差があります。
おもちゃも絵本も、いつも私が選んで与えてきました。
時に娘が遊ぶには難しい積み木であったとしても、
お兄ちゃんである息子が、遊びだして、新しい遊び方を見つけて
妹に見せてあげる。
妹は兄の遊び方を試してみたくって、
失敗したり、かんしゃくを起こしたりしながら挑戦していました。
好みも、性格も全く異なる二人だけれども、
おもちゃは2人共通です。
2人はその年齢差を活かし、上手に遊んでいました。
私はその2人の見守り役。
時に積み木の積み方の手本を見せ、
時に玉の道の手助けをし、
時にドールハウス遊びの相手役を担い、
時にゆっくりと、絵本の読み聞かせをしてきました。
選んで与えてきたおもちゃは、
私から子どもたちの成長を思い、
共に過ごす時間と思い出、家族の歴史です。
まだまだ現役のおもちゃと絵本たち。
近い将来、息子が家を出て自分の世界に飛び出した時、
いま遊んでいるおもちゃのこと、
読み聞かせた絵本の事を思い出すのだろうか、と考えています。
[P149 10行目まで]by AO