Author Archives: 藤田篤

About 藤田篤

木のおもちゃ カルテットのオーナーです。

絵本との三度の再会

 

子どもたちが大好きになった絵本は、

子どものそばに置いてあげましょう。

私たちが気がつかない間にも、

子どもたちは絵本との再会に励まされながら、

成長していくものだからです。

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<独り言>

自分でも驚くほど、絵本の記憶があり、

同時に一緒に読んだ家族の記憶が蘇ります。

「ねぼすけスーザとあかいトマト」(福音館)の

スーザが毎朝フライパンで起こされているのが可笑しくて

読み聞かせしてくれている母と妹と大いに笑ったことや、

「つきよのかいじゅう」(佼成出版社)のへんてこな生き物や想像に

驚いたり、やっぱり笑っちゃったり。

 

本章を読んで、な~るほど、と納得しました。

家族が傍にいてくれて、ともに笑いあった記憶が

こんなにも心強いものなんだなあと。

 

図書館も大好きで、いまでも週1~2で通っていますが、

自宅の図書室(と呼んでいる部屋)も大好きです。

図書館は新たな出会いがつまっていますが、

家の本棚には思い出と勇気がつまっています。

ぜひ、お気に入りの絵本をお子さんの傍に置いてあげてください。

[P148まで]by M.S

500冊の本に出会うということは

子どもたちを何冊の絵本と出会わせたらいいのでしょうか。

アメリカの児童図書館では、小学校に入るまでに500冊の絵本に出会わせてくださいといっていたそうです。

そのなかには、赤ちゃんの絵本にはじまり、創作の絵本があり、科学の本あり、昔話があり、言葉遊びがあり、童話があり、いろいろな本に出会わせるということです。

多様な作家の多様なジャンルの本に出会わせることが大切なのです。

500冊の本に出会うことは、500人の人に出会うということなのです。

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<独り言>

つい自分だけで選ぶと、好きな作家さんや、好きなジャンルの作品に偏りがちになってしまう…
そんな経験はありませんか?
私はまさしくそのタイプで、自分の好みで選ぶとつい、ナンセンスな作品ばかりになってしまい、
このままで大丈夫か…と少し不安に思っていました。
これからは、自分好みの絵本も集めつつ、お店の人のオススメを聞いてみたり、
年齢別のコースで購読したりと、今までに読んだことのない絵本も、
たくさん読みたいと思います!

[P146 10行目まで]by K.I

読み聞かせをやめるのはいつ?

文字が少し分かるようになったら、

「もう字が読めるんだから」と

突き放してしまいがちです。

<中略>

わくわく胸をときめかせて、

想像力を広げ始めよとするその前、

想像力の芽が芽生え始めたころに、

「自分で読みなさい」となるわけです。

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<独り言>

つい「大人勝手」にものごとを見てしまいがちです
子どものためって、どういうことだろう…と考えさせられました。

 

本章では、字を教えるタイミングや、
字が読めるようになってきたら、
ついついしてしまう親心に対する注意点が書かれています。

子どもが大きくなるにつれ、
読み聞かせをいつまでしよう?と悩みますよね。
ちょっと気持ちを楽に、楽しみながら続けられる内容になっているので、
読み聞かせに対する不安がある方は、ぜひお手にとって読んでいただきたい章です。

 

私は幸せなことに、
本当にいつまでも絵本を読み聞かせてもらっていました。
なんなら、二十歳を超えた今でも読んでもらいます。笑
今は「読んでもらう」より「聞いてあげる」という感じですが。
母は、隙あらば読み聞かせたいっと思っているぐらい、
絵本が大好きな人なので、
たまにオススメ絵本を聞くと嬉しそうに読んでくれます。
今でも、親子のコミュニケーションの1つとなっている我が家でした。

 

[P141 12行目まで] by M.S

世界でいちばん恐ろしい昔話

「かちかちやま」は、世界でいちばん恐ろしい昔話といってもいいくらいです。

でも、だからこそ、ウサギが、徹底的に仇をうつのです。

そしてタヌキという悪は滅びていくのです。

子どもの純粋な心に、「正しいことは正しい」ということがきちんと根を張るだけの印象を与えるのです。

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よい絵本に描かれる昔話の世界は血生臭くありません。

残虐、残酷には描写しない。

子どもがその空想の世界で、象徴的に想像できるような表現で、昔話の世界を見事に描いています。

 

<独り言>

世界で世界でいちばん恐ろしい昔話…気になって、大人になってからは初めて読んでみました。
子どもの頃は、その物語の恐ろしさをあまり理解せず、「悪いことをしたら、あとから自分に返ってくるんだ」と思っていましたが、大人になって読むと、その恐ろしさに衝撃を覚えました。
昔話から、いくつになっても学ぶことが出来るんですね。
その他の昔話も、もう一度読んでみたいと思います。

[P137 14行目まで] by K.I

昔話から希望をもらう

子どもたちは、多かれ少なかれ、生きていく上で、

人間関係で傷つくときがやってきます。

いじめられることもあります。災害や病気もあるでしょう。

現実の世界で、いじめる相手は、明日もいじめにやってくるのです。

<中略>

根拠は要りません。根拠のない希望が必要なのです。

 

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【絵本】おおかみと七ひきのこやぎ グリム童話|福音館書店(日本)
<独り言>

本当になあ、とつくづく感じています。

人が人である限り、意志を持ち考える限り、衝突は避けられません。

自分が信じられなくなる瞬間や、価値観の揺らぐ時が度々おとずれ、

そのたびに追いつめられるような気持になることがあります・・・。

 

そんな時、根拠のない、現実味のない希望がそっと支え、

道を示してくれるのですね。

 

昔話の奥深さと同時に

こーんな昔から変わらずに未来へ希望が伝えられていることに

ちょっとロマンを感じてしまいました。

 

[P134まで] by M.S

 

善と悪を教える

 

松井直さんという児童文学者は、出版に関わっていた

ご自分に対しての反省の念も込めてこう言いました。

「どうして子どもが凶悪犯罪に手を染める事件が増えてきたのか。
それは、大人が子どもに、昔話で学ぶべき、善と悪をはっきり伝えなくなったからだ」

 

昔話の善悪は単純で、悪が滅びるのです。

純粋な心をもつ幼いときに

このことをはっきりと伝えていた昔話をゆがめてしまって

悪者も生き残る物語にしてしまったので

心に悪いことをしてはダメなんだ、という善悪のけじめが育たなくなったのだというのです

 

絵本コーナー

 

<独り言>

【昔話】と、【子どもの凶悪犯罪】の関連性については
思ってもみなかったことだったので衝撃を受けました。

昔話は、悪が滅びる様子をリアルに描いているものもあるので
子どもたちは恐怖のあまり泣き叫んでしまうことがあると思います。
でも、それが「悪いことは絶対にしてはダメなんだよ」という教えなのですね。

現在は、同じ昔話の絵本でもたくさんの種類が出版されていますが
子どもにとって、一番良いと思うものを見極めていくことも必要だと感じました。

是非、本物と出会わせてあげて下さい。

 

 

[P133 16行目まで] by A.A

昔話から、生きる力を得る

昔話とは、生きる希望と知恵の伝承です。

文字で書かれたものではなく、人から人への口伝えの文学です。

大人になることさえ難しかった時代、そして生きていくことが厳しかったその昔に、名もない民が、生きる希望と知恵として伝えたのです。

昔話は世界中にあります。

世界中どこでも、誰もがみな、生きる希望と知恵を子孫に託すときに、言葉による「物語」を伝えていくという方法が選ばれてきたのです。

物語は子どもたちの小さな心に希望を与え、それによって人は生きる力を得ていたのです。

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<独り言>

現代に昔話はもう必要ないのでしょうか?

このページの最後にはこんな言葉が書かれています。

物質的には豊かになっている現代の子どもこそ、生きる希望と知恵を与えてくれる昔話が必要なのではないかと強く感じました。

私自身、母が読んでくれた絵本の中で、どことなく内容を覚えているのは昔話ばかりだということに、このページを読んで気が付きました。

小さな心に、生きる希望と知恵がしっかり刻まれていたのですね。

[P132 1行目まで] by K.I

子どもに質問しない

「梨はどれかな?」とか、「スイカはどれ?」と子どもに言うのも同じです。

<中略>

確かめたくなる気持ちはわかります。

でも、大丈夫です。子どもは好きになれば、自分から言いたくなるときがくるのです。

岩田さん表紙

 

あー、なるなる!なってる!と思わず呟いてしまいました。笑

ついついお節介な気持ちが働いてしまうんですよね。

 

でも自分が読み聞かせてもらう立場だったら…

やっぱり自分の意図と違う口出しをされたら嫌だなあ、と。

 

絵本の楽しいポイントは人によって様々で、

そこが面白いですよね。
背景を気にしたり、主人公をおいかけたり、

配色にわくわくしたり、

着眼点も想像する世界も十人十色!

 

親子でそれぞれの絵本の世界を楽しめたら素敵ですよね。

そして、その楽しみを共有できるようになったら、
きっともっと広い世界が見えるようになる気がします。

[P128–7行まで] by M.S

書いてあることを書いてある通りに読むこと

一緒に絵本の研究をしていた園の乳児クラスでの実験にて…

「くだもの」の絵本を読んでもらった子どもたちは、誰ひとり、この絵本で果物の種類を教わらなかったにもかかわらず
小学校に上がるときに、梨・柿・リンゴの区別をつけられない子どもはいなかったのです。
数十人ではなく、数千人の子どもたちです。

これは、子どもたちが知識を身につけるのは、絵本からではなく、生活からだということを示しているのです。

絵本で教え始めると、子どもたちは大人の顔色をみるようになります。
どうしたら、この大人は機嫌がいいんだろう、と。
ここで「リンゴ」といえば、この人の目は輝くんだ、という浅い浅い理由で
まるでよくわかっているかのように振る舞っているのだとしたらどうでしょう。

絵本で教えることは、子どもの意欲を損ねます。
子どもは本来、知識に対しての欲求をもっているのです。

自分で見つけること、気づくこと、知ること、わかること。
ですから、大人が先取りするのではなく自分で体験することが
子どものときはささやかな発見でも、そのささやかな発見で自信をもった子どもたちは
大きな発見や発明への意欲を開花させるのです。
赤ちゃんのための読み聞かせ

 

 

<独り言>

絵本を読み聞かせする時
ついつい「ここは○○だよ~」とか「○○がいるね~」と言ってしまったり
子どもが間違えていたら指摘して直そうとしてしまいがちだと思います。

でも、絵本は知識を付けるためのツールではない
絵本を使って教えようとしてはいけないことの意味がよく分かりました。

書いてあることを書いてある通りに読む…
たったそれだけのことですが、とても深いなぁ~と感じました。

是非、頑張って実践してみて下さい。
私も将来、子どもに読み聞かせをする時は、このルールをしっかり守りたいと思います。

[P127–14行まで] by A.A

 

母の愛情を伝える

『くだもの』

 

平山和子さんのこの絵本、果物が次から次へと出てきます。

「すいか」 「さあどうぞ」 「みかん」 「さあどうぞ」 「りんご」 「さあどうぞ」・・・

「ものの名前」教える絵本だと思われてしまいがちですが、それは違います。

伝えたいのは母親の愛情です。

「さあどうぞ」と差し出されるとき、果物は、もう、あとは口を開けるだけ、きれいに洗われ、ちょうどよい

大きさに切られ、ときにはフォークにさされて差し出されているのです。

だから子どもたちは思わず口を出して「あーん」と受け取るのです。

 

<独り言>

入社してまだ間もない頃、オーナーからこの話を聞いた時、
本当に食べる真似をするの?と子育ての経験のない私は半信半疑でした。
実際にその光景を目の当たりにするまでは…

当時1歳半のNちゃんはこの『くだもの』が大のお気に入りでした。
お店の絵本棚から『くだもの』を見つけたNちゃんはお母さんに読んでとおねだり。
お母さんの読み聞かせが始まり、「さあどうぞ」と差し出されると…

まるで目の前に本物の果物があるかのように美味しそうに食べ始めたのです!
びっくりしたのと同時に、とても感動したのを今でも鮮明に覚えています。

[P125–2行まで] by K.I

 

絵本を選ぶ秘訣がつまっています。

 

その通りに読んでみることでしか、

出会えない絵本の面白さがあるのです。

 

 


【絵本】 ぴよぴよぴよ
<独り言>

ここのくだりでふと感じたのが

何かを選ぶ時、ついついメッセージ性を求めてしまいがちだな、ということ。

筆者は、何も知らない自分がはじめて「ぴよぴよぴよ」で埋め尽くされた絵本を手に取った時、子どもに読もうと思ったかな?と述べていますが、

確かになあと感じます。

「ぴよぴよぴよ」は幼い頃に読んでもらいとっても大好きな絵本ですが、今の自分が初めて出会って手に取ったかな?

振り返ればついつい、内容にとらわれてしまいがちな自分がいます。

例えば、

夜寝る前にちゃんと歯磨きして欲しいから、この絵本を読んであげよう。

とか、

でも、絵本は、何かを学んでほしいから、

覚えて欲しいから読んであげるものではないなあと。

もちろん、育まれる愛情や感性が確かにあるのですが、

それは大人の思惑とは別のものという気がしてなりません。

 

本章は、絵本選びのポイントになるお話がたくさんでてきますので、

ぜひ参考にしてみて下さい。

[P120–8行まで] by M.S

同じ絵本を繰り返し読むことの大切な意味

絵本を繰り返し読むことは
子どもたちが公園に通うことで成長している姿によく似ています。

公園


同じ絵本を大好きになり
繰り返し読んでもらうことで
少しずつ絵本の面白さ、奥深さを感じていくのです。

公園は日替わりではありません
ジャングルジムの場所も、大きさも昨日と同じ
道具の種類も場所も同じです。
それでいいのです。

・・・同じ公園だからこそ、安心して自分の気分で楽しめるのです。

 

<独り言>
幼少期、就寝前に母に
絵本の読み聞かせをしてもらう時間が大好きでした。

少し大人になった頃、
「何度も繰り返し同じ絵本を読んでもらっていたのに
なんで飽きずにまたその絵本をリクエストしていたんだろう?」
とちょっと不思議に思ったことがありましたが
その答えがここにありました。

将来、子育てをするようになったら
このことを念頭に置きながら絵本の読み聞かせをしてあげたいと思います。

[P118–5行まで] by A.A

 

見せたいものがわかりやすい

赤ちゃんの絵本は背景がないことが大切です。

見せたいものが、真ん中にわかりやすく描かれている。

そしてお母さんが読んでくれる言葉。

最初は、「わんわん」と読んであげたくなりますが、最初から「いぬ」でよいのです。

今日すべてを理解できなくても大丈夫。

何度も読んでもらいながら、時間をかけて発見を繰り返すのです。

言葉と絵の両方を手がかりにして、少しずつわかっていくのです。

ISBN9784834000528

【  いぬがいっぱい 】

 

<独り言>
いぬがいっぱいを読むと、つい「わんわん」と言ってしまいそうになる私…。
「絵本は書いてあることを書いてある通りに読む」
この原則が今の私にとっては少しハードルの高いものになっています。

おもちゃに比べると、少し苦手意識のある絵本
まだまだ勉強することがたくさんです!
絵本について書かれているページをしっかり読み、将来に備えたいと思います。

[P117–1行まで] by K.I

 

 

書いてあることを書いてある通りに読む

上手下手は二重構造です。

上手であればあったほうがいい。

でも、上手でなくてもよいのです。

<中略>

あなたのそばに子どもがいたら、

あなたは読み手になる資格があるのです。

3

 

 

はじめて絵本を読み聞かせる事になった時、

なんとなく気恥ずかしくて抵抗を感じました。

また、読んでみればみるほど、きちんと感情を込めて、上手に読まなくては!

と気負ってしまい、おわってみれば読んでる本人が楽しんでなかったなーんてことも。

そんな絵本の読み聞かせ、気になるけど

私じゃな僕じゃなと思っている方にぜひ読んでみてもらいたい一説です。

 

なーんだ、こんな風に読めばいいんだ、とすっと気持ちが楽になりますよ。

ぜひ、子どもたちとたくさん絵本を読んで頂きたいです。

[P111–12行まで] by M.S

心と心で向き合う

絵本は、開かれた心の耳と心の目を通してしか、入っていかないのです。
時間を掛けてでも、心を開くところからはじめましょう。

せっかく読み聞かせ上手になろうとするなら、面白おかしくて、心に残らない絵本体験をさせるのではなく、
静かに淡々と語っても、深く子どもの心に、空想の世界を刻み込む読み聞かせをしましょう。

決してテクニックではありません。子どもと心と心で向き合うのです。

子どもの心を見て、受け止めるのです。
大人が受け止めてくれていることがわかると、子どもは心を開きます。

 

心と心で向き合う

<独り言>

お世話になっている保育園さんへ見学に伺った際

絵本の読みきかせタイムも見せていただきました。
読み聞かせをしていた先生が読んでいたのは「せんたくかあちゃん」。

筆者の研修で学んだことを実践していました。

書いてある内容をそのまま読み、心と心で会話する・・・

聞いていたクラスの子どもたち約20人は
ジッと絵本を見つめ
ただただ静かにお話を聞いていたのです。

思わず、私もお話の世界に入り込んでいました。
心と心で向き合うとは、こういうことなのだなぁと思いました。
あなたも、お子さんとの絵本タイム
心で会話する時間を作りませんか?

[P110–5行まで] by A.A